瓦屋根の方へ。
瓦と塗料は相性が良くないので、剥がれやすい事をご存知でしょうか?
剥がれた塗料が雨漏りを起こす原因になることも。
高いお金を払って塗装したのに、実は屋根にとって良くない工事だった…という失敗をしないために、ぜひ覚えておいていただきたい内容をご紹介します。
瓦屋根に塗装をするのはなぜNGなのか、お話ししたいと思います。
瓦に塗装の必要性とは?
そもそもなぜ瓦に塗装をするのでしょうか?
見た目を綺麗にするため?
雨漏りを止めるため?
確かに、薄い塗膜で、瓦を保護するので、防水性が増すのかもしれません。
しかし、根本的に瓦塗装で雨漏りが止まった現場を、私は見たことがありません。
費用対効果で見てみると、雨漏りリスクのデメリットの方が大きいと思うんです。
瓦の特性と塗装の相性
瓦って何で出来ているかご存じですか?
瓦は、粘土を焼き固めたものとセメントで作られているものがあります。
特に粘土の瓦は、自然に優れた耐久性を持っています。
雨や風、紫外線に強いので、長い間使っても大丈夫。
何百年も昔の瓦が、今だに現役で建物を守っているほど。
だからこそ、基本的には塗装をしなくても大丈夫な素材なんです。
でも、塗装をしてしまうと、ちょっと問題が…。
塗装の問題点
1. 塗装の剥がれやすさ
瓦の表面は、塗装がしっかりと密着しにくいんです。
塗装をしても、年月が経つとだんだん剥がれてきてしまいます。
剥がれた部分からは見た目も悪くなりますし、さらに雨水が入り込みやすくなります。
これが積もり積もると、瓦自体がダメージを受けてしまうことも。
2. 湿気・雨漏りの問題
瓦の上に塗装をすると、逆に湿気が逃げにくくなります。
塗装が密閉層を作ると、屋根材の内部にこもった湿気が逃げられずに、塗装の下に雨水や水分が溜まってしまうことがあるんです。
これが原因で、瓦が劣化したり、ひび割れたりしてしまうことがあります。
また、剥がれた塗装に雨水が引っかかり、逆流して雨漏りを起こします。←これ、とても多い雨漏り事例です。
3. メンテナンスの難しさ
塗装した瓦は、修理や再塗装が難しくなります。
もし塗装が剥がれた場合、一枚ずづ塗装を撤去しないといけないため、その修理は非常に手間がかかるんです。
瓦屋根の正しいメンテナンス
では、瓦の屋根はどうやってメンテナンスするのが良いのでしょうか?
1. 定期的な清掃
まず、定期的に屋根を掃除することが大切です。
屋根に苔や汚れが溜まると、それが水を溜めてしまう原因になります。
そうなると、瓦が痛んでしまうことも。
できれば専門の業者に依頼して、しっかりと掃除してもらうといいでしょう。
おすすめしませんが、自分でやる場合は、屋根の上での作業はとても危険なので、十分な安全対策に気を付けてくださいね。
2. 瓦の点検と修理
瓦は長い間使っていると、ひび割れたり、欠けたりすることがあります。
これらを早めに修理することで、大きなトラブルを防ぐことができます。
点検や修理は専門の業者にお願いしましょう。
まとめ
というわけで、瓦に塗装するのはおすすめできません。
瓦の特性や塗装の相性を考えると、他のメンテナンス方法がより効果的です。
定期的な清掃や点検、修理をしっかりと行って、屋根の寿命を延ばしていきましょう。
ちなみにあるお宅では、塗装の剥がれたセメント瓦を新品瓦に全交換するケースもありました。
「なんの為の塗装工事だったのか、はじめから交換しておけば、余計な出費がかからなかったのに…」
という方、実際にいます。
屋根塗装を検討中の方は気をつけましょう。
今回は瓦への塗装について解説しましたが、もちろん塗装可能な屋根材は色々ありますので、ご自宅の屋根にぴったりなメンテナンス方法を見つけてくださいね。
コメント