- 台所天井のシミの原因は、棟際の桟瓦たった一枚の割れ
- 瓦は一枚単位で交換できる。早期発見なら工事は最小限
- 天井のシミは「雨の日に悪化するか」でまず判定
「台所の天井にシミができて、雨の日にポタポタと音がする」——そんなご相談で調査に伺った、築60年のお宅の記録です。
こんにちは、雨漏り修理職人のハレタです。
結論から言うと、原因は棟際(むねぎわ)の桟瓦(さんがわら)、たった一枚の割れでした。60年間屋根を守り続けた瓦の、たった一枚。今回は「瓦屋根の雨漏りは、たった一枚から始まる」という典型例をお見せします。
物件と症状のデータ
| 築年数 | 築60年(九州地方) |
|---|---|
| 屋根材 | 和瓦(桟瓦葺き) |
| 症状 | 台所天井のシミ、降雨時の水滴 |
| 調査方法 | 屋根に上がっての目視調査 |
| 特定した原因 | 棟際の桟瓦の割れ |
| 処置内容 | 桟瓦の差し替え |
| 費用帯 | 1万円💴 |
どんな症状だったか

台所の天井にシミが広がり、雨の強い日には水滴が落ちてくる状態でした。
台所や洗面所など「水回りの天井」の雨漏りは、配管からの水漏れと間違われやすいのがやっかいな点です。実際、水道業者を先に呼んでしまって遠回りするケースは少なくありません。雨の日に症状が悪化するかどうかが、最初の見分けポイントです。
屋根に上がって調査
屋根に上がって棟(屋根のてっぺん)まわりを確認していくと、棟際の桟瓦に割れを発見しました。
ここでプロの着眼点をひとつ。雨漏りの調査で真っ先に見るのは「水が集まる場所」と「部材の取り合い(つなぎ目)」です。棟際は瓦の重なりが切り替わる場所で、割れがあると雨水が下地に直接入り込みます。
では、なぜ瓦が割れたのか。正直にお伝えすると、今回は原因を特定できませんでした。飛来物か、過去に誰かが屋根に上がった際の踏み割れか——割れてから時間が経った瓦は、原因の痕跡が消えていることが多いのです。
だからこそお伝えしたいのは、「原因になるようなことをした覚えがなくても、瓦は割れることがある」という事実です。心当たりの有無は、点検しない理由になりません。
処置:桟瓦の差し替え
割れた瓦を抜き取り、同型の瓦に差し替えて完了です。
ポイントは、瓦屋根の場合「一枚単位で交換できる」ということ。これは瓦という屋根材の大きな長所で、早期発見できれば工事は最小限で済みます。

瓦屋根は「一枚から直せる」優等生。だからこそ、早めに見つけてあげてください。
逆に、この一枚を放置していたら——下地のルーフィング(防水シート)の劣化が進み、野地板が腐り、天井の張り替えまで含めた大工事になっていた可能性があります。別の現場の事例では、実際に野地板の腐食まで進んでいました。修理費の差は文字通り桁が変わります。
職人からのアドバイス
- 天井のシミを見つけたら「雨の日に悪化するか」を観察してください。雨と連動するなら雨漏りの可能性大です
- 瓦屋根でも「瓦は丈夫=雨漏りしない」ではありません。一枚の割れ・ズレから始まります
- ご自身で屋根に上がるのは絶対にやめてください。調査は必ずプロに依頼を
※同じような症状でお困りの方へ:天井のシミの原因を素人判断するのは危険です。まずは複数の専門業者に調査を依頼するところから始めてください。


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